どうして「お地蔵さま」なの?


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もともとお地蔵さまは、「地蔵菩薩」が正式な名前で、仏教の信仰対象である菩薩の一尊です。大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩の人々をその無限の大慈悲の心で包み込み、救う所から名付けられたとされているそうです。

他界への旅立ちの場である葬儀場や墓場、また住宅街の辻(四つ角)や、坂道の麓などにも建てられており、古くからお地蔵さまのやさしいお表情と親しみやすいお姿は、人々のくらしの中で日常的な信仰を受けていました。

関西地方ではお地蔵様の縁日である7月24日(旧暦)を中心に「地蔵盆」というお祭りが行われ、辻や路傍のお地蔵さまの前にお供え物が飾られます。子や孫の安全と成長を願い、そしてご先祖様の冥福を祈ってお地蔵さまに手を合わせる子供と祖父母や親子のほほえましい姿は、全国各地で見ることができます。あなたも一度はお地蔵さまに手を合わせたことがあるのではないでしょうか。

古来より庶民に愛されてきた
お地蔵さまが、故人をお守りします


日本には、様々なお地蔵さまが祀られています。子供の守護を願う「子安地蔵」や「子育て地蔵」。病気や辛苦の身代わりをしてくれる「洗い地蔵」「赤地蔵」「首なし地蔵」「腰折地蔵」。厄除けとして「とげぬき地蔵」や「釘抜き地蔵」「苦抜き地蔵」などの他にも災難を予知してくれた「汗かき地蔵」や「火焼け地蔵」、延命を願う「延命地蔵」「首つぎ地蔵」など、弱い立場の人を最優先で救済し、万遍なく慈愛を施される地蔵菩薩は、様々な宗教や信教の垣根を越えて庶民に絶大な人気を古来から持っています。

お地蔵さまほど、お寺ではなく、身近な道端、あぜ道、町辻が似合う仏さまはいないのではないでしょうか。

そんなお地蔵さまが故人に寄り添い、一緒に煙となってあの世へ旅立ってくれる…。だから、迷わないよう錫杖を突き道を案内し、寂しくないよういつも隣りに寄り添い、故人の極楽での幸せと、現世の全ての人々の幸福を願い、祈り続けてくださると安心できるのです。